この時期としては、絶好のお天気に恵まれた3月9日(土)、「船にのって、みんなで知ろう!瀬戸内海の漁業&海と私たちの暮らし(黒崎編)」を開催しました。
当日は、26名(子ども11名含む)の参加がありました。

朝9時、黒崎連島漁協事務所前での開会式から始まりました。
黒崎連島漁協組合長によるあいさつの後、当日のスケジュール、注意事項の説明を行いました。

その後、参加者は3グループに分かれ、それぞれ漁船に乗船です。
漁船は、小型底曳網漁船といって、船の後部から錘のついた網を海の底に沈め、それを引っ張ることで主に海底に近いところに棲む生き物を獲る漁法です。

漁具の説明

合計3回網を引き上げましたが、網があがってくるたびに、参加者は興味津々の様子で覗き込んでいました。
海底からは、貝殻などと一緒に魚介類があがってくるので、その中から魚介類を選び分ける作業をしていただきました。
今回は、イイダコやワタリガニ、シャコなどが多く見られました。

さらに、海底からは魚介類に混じって、空き缶やポリ袋などの海底ごみも多く引き上げられていました。
参加者は、それらも選り分けながら、ゴミが一緒に上がってくることに驚いた様子でした。

港に帰ると、引き上げられたゴミの中身について解説し、参加者と一緒に重さを測りました。
全体で、約13kgのゴミが引き上げられていました。

その後、黒崎連島漁協の主要な産品の一つであるノリの製造工場の見学をしました。
ノリ網から回収されたノリが貯留されたタンクを覗いたり、板ノリの乾燥機を見学して、実際の製造工程について学んでいました。
現地では、ノリの直売もされており、多くの方がノリを買い求めていました。

最後に、黒崎連島漁協事務所でまとめとふりかえりをして終了しました。

参加者の皆さんの感想(一部抜粋)を、以下に掲載します。

【感想:こども】
・漁船にのったことがなくて、初めてのことだらけでした。菓子袋のゴミが、海底にあるのは、おどろきました。土にかえらないゴミ、人間がすてたゴミ、これから皆1人ずつ、ゴミ問題に取り組んでいきたい、いってほしいと感じました。
・のりをつくっているところをみるのは、たのしかった。タコやシャコ、カキなどいろいろな生き物がとれて、とてもたのしかった。
・ゴミがいっぱいあったから、びっくりした。あらためて、ゴミはゴミ箱にすてなければ、いけないと思った。これからも、ゴミは海へすてずに、ゴミ箱にすてるようにする。また、きかいがあれば、さんかしたい。
・海の中にはすごい数のゴミがたまっているのが分かりました。魚もいろいろな魚があみにかかっていました。海にはいろいろなふしぎがあるのをしりました。とても、たのしかったです。

【感想:おとな】
・普通では、体験できない、底引き網、一緒にゴミも回収でき、海の中を少しわかった気がします。
・毎日、漁に出ている漁師さんと一緒に体験できること、漁師さんによる食べ方指南が良かった。
・海の中のごみの多さを知り、海を汚さない意識を子どもにめばえさせることができた。