みずしま財団で海の調査といえば、海底ゴミ(?)ですが、今回は海辺の漂着物調査を行いました。これは、プラスチック等の人工物による海辺の汚染実態を把握し、対策のための基礎資料を作ることを目的とした調査です。財団法人 環日本海環境協力センター(NPEC)が、これまで日本・中国・韓国・ロシアの32自治体、70海岸(2005年度実績)で調査が行われてきましたが、今年度からみずしま財団もこの調査に参加し、倉敷市児島釜島海岸を対象地点として行いました。
参加者は、みずしま財団の研究員4名と、今回が初めてということで、実地指導として富山から参加してくださったNPEC職員の藤谷さんの5名でした(今回の調査は、非常にマスコミの関心が高く、多数の取材陣も同行されました)。釜島には、児島大畠漁協から船で渡り、西側の海岸で漂着物の調査を行いました。
調査は、波打ち際から10m四方の区画を2区画設定し、そこの中に散乱しているゴミを回収し、その種類と個数、重量を計測しました。
調査の結果は、200㎡で約2.8kgのゴミが回収されました。個数にすると約380個。ただ、この中には、ポリ袋の切れ端やプラスチックなどの破片も含まれています。
ゴミの中で最も多かったのは、やはりプラスチック製品(破片を含む)で約250個(約2kg)と大半を占めていました。この中では、タバコのフィルターや、ペットボトルが目立っていました。次いで多かったのが、発泡スチロールの破片、ガラスの破片などでした。これらのデータはNPECに送り、他地域の結果とあわせて集計をされます。
この調査は、年4回開催予定で、どなたでもご参加いただけますので、興味のある方は、みずしま財団までお問い合わせください。
続いては、「海域を活用した環境学習プログラム検討会」のご案内です。これは、独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金の助成を受けて、行っているもので、昨年度から始まり、来年にかけて海と人とのつながりを見つめなおすとともに産業と環境との関係についても学ぶような内容を考えています。大きな柱として、アマモ場観察会、生活と海の環境とのかかわりを学ぶ体験学習の2本を考えています。そのプログラムを作成するために専門家の意見をいただく検討会を6月26日(火)に開催します。また、その翌日27日(水)には、プログラムづくりに関連したアマモ場観察会を開催します。場所は味野湾竪場島周辺です。
これらの結果については、改めてブログの中でご紹介していきますので、お楽しみに。
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