■そもそも水島のまちづくり研究ワーキンググループとは?

水島のまちづくり研究ワーキンググループとは、水島のまちづくりに関係する団体が協働して研究を進めていくとともに、今後のまちづくりの推進体制を構築していくために集まった若手職員のグループです。

グループの主な構成団体は、倉敷医療生協、倉敷市職労、みずしま財団の3つで、それぞれ医療・福祉、市政、環境問題・まちづくりといった専門性を活かしながら調査研究に取り組んでおり、みずしま財団はその事務局を担当しています。

また、このグループは、水島地域の大気汚染公害とそれに対する住民運動の歴史などについて、かつてこの問題に取り組んでおられた職員の方々や関係者から学び、その経験や意思を引き継いでいくという目的を持っています。

■「第26回 日本環境会議 水島大会」で一定の成果を報告

水島大会は「環境再生と健康なまちづくり」というテーマで、9月20日から22日までの3日間開催されます。

その中で、これまでの取り組みの成果として、水島のまちの特徴や今後のまちづくりのあり方について報告することになっています。加えて、最終日に開催するオプショナルツアー(現地見学会)の企画運営の担当もしており、現在、大会の開催に向けて準備をしているところです。

■『水島探検半日の旅』18名が参加しました

さまざまな統計資料や文献等により調査研究をしてきましたが、現地に行って実際に確認したいというメンバーも多く、さらに若手職員の中には水島に勤めたばかりであまり知らないという方もいるので、半日の旅(13:30〜18:00)という形で水島を視察しました。

倉敷医療生協の若手職員を中心に計18名が参加しました。

雨が心配でしたが、何とか曇りで予定どおりのスケジュールで実施することができました。

■7つの探検ポイント

この探検には以下の7つの視察ポイントがあり、それぞれワーキング・グループの主要メンバーが解説をしました。

①鷲羽山スカイライン展望台
②児島塩生地区
③呼松地区
④松江地区
⑤水島港
⑥水島商店街
⑦八間川

また、ゲスト解説者として元倉敷市議会議員、元岡山県議会議員の岡田信之さんをお迎えし、メンバーの解説に補足をいただくとともに開発の歴史や公害経験などについてお話いただきました。

■山の上からみたコンビナート

まずは、車で鴨ヶ辻山にのぼり、企業の配置や現在の状況、まちのなりたちや構造などについて学びました。

ここでは、まち全体を把握できたことが大きな成果でした。

■住民の目線からみたコンビナート

次に、山から下りて、コンビナートに隣接する塩生地区、宇頭間地区、呼松地区、松江地区を見に行きました。呼松と松江は車から降りて歩きました。

原油タンクに隣接する宇頭間では、災害リスクの大きさを感じました。

かつて漁村として栄えた呼松地区では、コンビナート開発とともに衰退していった過程や、実際に歩いたり住んでいる人の話しを聞いて、さまざまなまちの課題を発見しました。

また、工場に3方向囲まれた松江地区では、工場からの臭いがかなりしたことに加えので、ベンゼンの環境基準も達成できていないことを学び、人体への影響がないのかという問題意識を持ちました。

■水島港をみてから商店街と八間川を歩きました

さらに、工業地帯を抜け、水島港を見に行きました。
水島港では、港の特徴と現在の状況、停泊していた船舶の役割について学びました。

それから、水島サロンでちょっと休憩。
このあたりの再開発や医療機関などの施設の立地状況などについても学びました。
産業観光ギャラリー(〜16:00)がしまっていたのが残念でした。

商店街と八間川沿いを歩きました。
商店街ではお土産を買う参加者も。
買ったり歩いたりしながら、まちのなりたち・歴史や地名の由来などを学びました。
さらに、なぜこんなにシャッターが降りているのかいう問題意識を持ちました。

八間川では、形が変えられ汚染が進んでいった過程、現在の状況などについて学びました。

■帰ってきてからふりかえり

以上、タイトな日程でさまざまな探検ポイントをまわり、少々お疲れ気味でしたが、ふりかえりシートを書いて、感想を言い合いました。

■参加した皆さんの感想は?

全体的に水島に住んでいたり、働いているが、知らないことがたくさんあったという感想が多かったです。

また、コンビナートの巨大さに驚き、隣接する集落の災害面や健康面などの危険な状況を感じたという意見が多かったです。

さらに、商店街の寂しい様子に驚いたという感想もありました。

メンバーの皆さんには、フィールドワークで五感をフルに使って、水島のまちを感じていただき、問題意識を持っていただけたことが最大の成果だったと思います。

■日本環境会議 水島大会に向けて

これをどうやってまとめていくか。
ワーキンググループの腕のみせどころです(個人的には水島環境・まちづくりマップをつくりたいな)。

大会での報告、オプショナルツアーをお楽しみに。

なにわだ(文章長くなってしましました。基本的に話も長いです。ただ、昨日は他のワーキンググループのメンバーと岡田さんがしっかりと解説してくれたのでらくちんでした。でもなぜかのどが痛い。)