昨日、3月8日(日)、暖かい日差しの中、第42回八間川調査&報告会を開催しました。延べ約50人の方が参加してくださいました。

午前中は、お子さんたちといっしょに川に入って、生き物、水質、流速などを調べました。

■生き物は何が見つかった?

大きなギンブナが見つかり、子どもたちも大興奮。魚は他にタモロコ、モツゴ、メダカ、カダヤシがいました。

「下あごが上あごより出ているから、こっちがモツゴで、その反対だからあっちがタモロコ」と見分け方を先生に教えてもらいながら、みんなで確認しました。

ただ、全体的に生き物は少なかったように思います。しかも、魚はモツゴとギンブナ以外は汚水路側のほうにいました。「ひょとしたら汚水路側のほうが環境がいいのかな?」という話もしていました。

■水質は?水量は?

水質は調査の前々日ぐらいに雨が降ったことが影響しているのかもしれませんが、全体的にCODの値は低かったですね。ただ、初参加の方からは、「CODの値が低かったが、汚水路側の臭いや汚れている感じからそうは思えない。底にはヘドロがたまっているが、表面を流れる水の汚れを調べているためにCODが低くなっているのでは?」という意見もいただきました。

そのあたりの調査方法は今後の検討課題ですね。汚水路側がくさいという声がよく聞かれました。ただ、農業排水路側も砂を掘り起こすと粘土質のくさい塊が出てきて、異臭を放っていました。今回の調査でも流れはゆっくりで、流量は少なかったですが、流れがないためか、どちらの水路も底の環境はよくないのかなという感じがしました。

■午後は報告会「八間川の自然と歴史を学ぶ教材できました」

現在、10年間の調査結果をまとめる形で作成中の八間川教材にいろいろ意見をもらおうと企画した報告会。午前中は子どもたちが多かったのですが、午後の報告会は小中高の先生方をはじめ、地域で活動をされる方など、どちらかといえばベテランの方が多く、教材に対して非常に貴重なご意見をいただきました。

■先進事例に学ぶ

その中で、教材つくっただけではいけないので、どうやってそれを地域に広げていくのかということを学んでおく必要があるということで、教材づくりの先輩である大阪西淀川にあるあおぞら財団の小平智子さんを講師にお迎えして、「身近な地域・自然を調べてみよう!教材にしてみよう!地域に広げていこう!」と題した講演をいただきました。

この教材が本当によくできていて、教師のOBの方々と一緒につくられたそうですが、教材づくりまでの道のりとつくった後の展開をお話いただきました。作成後、定期的にサロンを開催しながら、地域の方々といっしょに学んだり、新たなアクションを考えたりされているとのことで、非常に参考になりました。

特別講演のあと、私から八間川教材をつくった背景やその素案の説明をしましたが、

「ターゲットと使う場面を明確にしてつくったほうがいいのではないのか」とか「子どもがもっと関心を持てるような工夫があったほうがいいのでは」とか「八間川の生き物の生態なども書いてみては」など貴重なご意見をいただきました。教育現場で授業をされている先生からアドバイスをもらえて有意義な報告会となりました。

■これから修正作業をします

報告会等でいただいたご意見をなるべく反映できる形で、今後、八間川調査教材の修正をしていく予定です。さすがに現場で使っていただけないものをつくっても仕方ないので、いいものになるようがんばります。

また、「どんなものが見てみたい」という方は、素案に残部があり、差し上げることが可能ですので、みずしま財団までご連絡ください。ご一読いただき、いろいろご意見・ご感想をいただければ幸いです。

なにわだ(小平さんには、朝の調査から報告会、その後のFMの収録までお付き合いいただきました。また、準備などのお手伝いまでしていただきました。本当にお世話になりました。)