倉敷公害訴訟の和解が成立した1996年12月26日を記念し、開催しているこのイベントも今年で5回目になります。

公害患者さんには高齢な方が多くなっていますが、皆で励ましあいながら、運動の歴史を振り返るとともに、今後のまちづくりを展望するためにこのイベントを開催しています。

■今年は、水島まちづくり研究ワーキンググループが企画運営を

水島まちづくりワーキンググループは、倉敷医療生協、倉敷市職労、みずしま財団などの若い職員を中心に、それぞれの専門性を活かしてまちづくりを研究するグループで、公害反対運動の歴史を学び、公害患者さんにとっても住みやすいまちづくりをしていきたいという思いで活動しています。詳しくは過去のブログを。

■ということで前置きが長くなりましたが…

12月23日(火・祝)14:00〜16:10、水島協同病院2階講堂で約40人の参加者の皆さんと一緒に講演会とコンサートを楽しみました。

■講演会はもっと聞きたくなるようなお話

講演会では、水島まちづくり研究ワーキンググループのメンバーで、ぜひ話を聞きたいということで一致した栗本泰治さんをお迎えし、「倉敷公害の記憶」と題した講演をいただきました。栗本さんは倉敷医療生協の創立者で、公害反対運動のリーダーでした。水島の公害とは何か、ばらばらであった反対運動をどうやって1つにまとめたのか、住民運動の大切さと医療生協が果たした役割など多岐に渡る講演で、40分ではとても入りきれない話で、「もう少し話が聞きたかった」という声をたくさん聞きました。後日、そういう機会が持てたらと思います。

■コンサートはバラエティに富んだ構成

コンサートは、恒例になりましたが、倉敷管弦楽団弦楽四重奏の皆さんをお迎えしました。普段は咳などを気にしてなかなかコンサートや演劇などを楽しめないという患者さんもいらっしゃるのですが、このイベントではそうしたことも気にしていただかなくてもよく、毎年楽しんでいただいています。今年も、クラシックをはじめ、今年流行った「篤姫」や「ポニョ」のテーマ曲があったり、聞きなれたクリスマスソングなどもあったりで、非常にバラエティに富んだ構成でした。あっという間の1時間で、もう少し聞いていたいという感じでしたね。

公害患者の皆さんや市民の皆さんと本当に楽しいときを過ごすことができました。

■今年から新たな仕掛けをしてみました

それは、会場後ろの展示コーナーの設置です。何を設置したのかといいますと、普段あさがお会館で活動されている皆さんの作品(写経、絵手紙など)、活動の記録写真、公害患者さんと一緒に毎年作っている歴代七夕かざりの作品を収めた写真、公害の記録を記した書類などなど…。

休憩時間などに見ていただきました。「本当によくがんばってこられた」と感じさせられますし、七夕かざりの作品が年々パワーアップしている?様子がわかります。
来年も引き続き、展示コーナーを設置したいと思っています。

ご参加いただいた皆さん、ありがとうございました。

なにわだ(メリークリスマスです。皆さん、いかがお過ごしですか?私は明日ぐらいにチボリに行ってみようかなって思っています。人多いかな?)