最近、2つの学校から話をしてほしいということで、呼んでいただきましたのでその報告をします。
1つは、水島小学校の3年生が、総合的な学習の時間「われら八間川調査隊〜八間川はどんな川?〜」でいろいろと八間川のことを調べているそうなのですが、いくつか疑問が出てきたそうで、その疑問に答えてほしいということで講師として行ってきました。
もう1つは、倉敷南高校で現在積極的に取り組まれているキャリア教育の一環で行われた「キャリアⅠ」社会人講義というものに講師として行ってきました。
■総合的な学習の時間「われら八間川調査隊〜八間川はどんな川?〜」
*対象:水島小学校3年生 約25人
*日時:9月18日(木)9:00〜12:30
水島小学校では、3年生で「身近な環境調べ」をしているそうで、八間川の調査をされています。
いろいろと関心があるところが異なるので、以下の6つのグループに分かれて調査をされていたようです。
①どんな生き物がいるか
②どんな植物が生えているか
③水はきれいかな
④川のまわりの様子はどうかな
⑤川のごみを調べよう
⑥今と昔は?どこからどこまで流れているのかな
その中で、児童からいろんな疑問が出てきたということで、事前にそれをお伺いしておいて、こちらでわかる範囲で調べてお答えしました。
すぐに答えられる質問もあれば、少し調べないといけないような質問、どう答えたらいいのか困るような質問もありました。
【例】
・外国から来た魚の種類を教えてください。
・水草は何種類あるか。
・人間が植えた植物はありますか。
・八間川の水は、いつごろからきたなくなったのですか。
・川をきれいにするためには、どうしたらいいですか。
・だれが、どんな花を植えているのですか。
・ごみはいつから増えだしたのですか。
・どのくらいの年令の人がごみを捨てますか。
・八間川は、どこからどこまで続いていますか。などなど
こうした質問に1つずつ、スライドを1、2枚作って、途中クイズなどを交えながら、お答えさせていただきました。
児童の疑問は、こちらがはっとするものも多く、そんなこと普段考えてもみなかったというものもありました。データでお示しできないものもあり、「こうだと思いますよ」というあいまいな答え方しかできないものもあり、皆さんには理解づらいものもあったかと思います。
それでも、皆さん、最後までよく話を聞いてくれました。少しでもお役に立てたのであれば、うれしい限りです。
水島小学校区は、すぐ近くに八間川が流れ、非常に八間川と関わりの深いところです。地域コミュニティの皆さんも非常に熱心に八間川の美化活動に取り組まれ、フラワーロードづくりにも積極的に協力されています。
そこに住んでおられる児童が八間川もっともっと関心を持ってもらって、八間川を含め水島の自然や環境のことを考えてくれるようになってくれたらと思いました。
■「キャリアⅠ」社会人講義(倉敷南高等学校2年生)
*対象:倉敷南高校の2年生で進路を希望する分野が環境の生徒 約20人
*日時:10月7日(火)15:25〜16:25
倉敷南高校では、昨年度からキャリア教育取り組まれています。また、文部科学省の指定も受けられています。
倉敷南高校のキャリア教育の概念とは、「将来の職業選択を見通して大学進学ができるように、希望する進路や自らの適性に対する理解を深めるとともに、希望する進路の実現のための学びの意欲を身につける。」というものです。
3年間のカリキュラムで、大学の講義を受けてみたり、施設を見学したり、希望する学問分野の基礎知識を習得するための入門講座を受けたりするそうです。
このキャリア教育の中で、生徒の将来につながる職業観・勤労観を育ませるために実社会での「生の声」を聞くことが重要であるということで社会人講師の講義を開催されることになり、2年生が希望する進路によって10分野に別れて講義を受けることになり、環境の分野で私が講師をすることになりました。
第一線で活躍される多彩な社会人講師の方が来られており、なんと経済の分野では日本銀行の岡山支店長さんが来られていたりして、私が講義を受けたいくらいでした。
さて、講義の内容ですが、現在の仕事について、大学時代と現在の仕事の関わりについて、この仕事をめざす後輩に一言、今後の夢などを盛り込んでということでしたので、これらについてできるだけわかりやすくお話をさせていただくように心がけました。
まず、水島地域というところ、みずしま財団の設立の経緯、活動内容を紹介し、その中で私がどのような仕事をしているのかという話をしました。また、「私の1週間」ということで、私のスケジュールを紹介し、「○曜日には○○してますね」とか、「結構平日の夜に打ち合わせ入っちゃうんですよね」とかいいながら、日常の仕事の話もしました。意外と新鮮だったかもしれません。
それから、「私の履歴書」ということで高校時代から現在までの私の歩んできた道をお話しました。本邦初公開です。高校時代にどういう理由で大学を選んだのか、大学でどういう研究をしていたのか、大学で学んだことが現在の仕事にどう活かされているのかというあたりをお話しました。また、私は環境理工学部という環境を専門に学ぶ学部にいたのですが、同級生がどのような職業についてどういう活躍をしているのかという話もさせていただきました。
最後に、この分野をめざす後輩に一言と今後の夢ということで、お話をさせていただきました。
環境問題にはいろんな立場から関われるし、協働によって進めていかないといけないので、どのポジションで関わるのか、そこに自分のどういう技術や個性を活かすのかということを考えてほしいということをいいました。
なかなか私たちのような環境NGO、協働コーディネーターのような仕事はまだまだ少ないし、若い人の雇用の受け皿にはなっていないので、私の今後の夢としてはこのポジションで環境問題に関われる若い人を増やしたいという話をしました。
あと、夢はぼんやりとでも持っていると、その方向に向かうようになり、結果もついてくるので、がんばってほしいというメッセージを送りました。
50分の講義でしたが、皆さん熱心に耳を傾けてくれ、メモも必死にとってくれていました。どんなメモをとられていたのか、お役に立つ話ができたのか気になりましたが、私の卒業した大学の学部を希望している生徒さんもいて、少しは役に立ったのではないかと思っています。
なにわだ