8月27日に開催した第72回八間川調査隊の詳細についてです。
公民館で参加者に今回の調査についての案内を行った後、八間川の大根洗い場に移動して調査を開始しました。
今回は夏休みということもあり、小学生とその保護者を中心とした若い世代が多く集まり、非常に活気のあふれる八間川調査隊となりました。
まずはCODパックテストを使用した水質調査から行いました。
CODとは有機物による水質汚濁の指標であり、CODパックテストはその指標を手軽に測ることが出来る水質調査の方法です。
その後、生物調査について一連の説明を終えた後、八間川に入って網による生物調査を行いました。
6月の八間川調査終了後、スタッフが集まってミーティングを行いました。その中で出た、
・スタッフは一目見てスタッフと区別できるものを身に着ける
・生物調査で、なるべく多くの種類を集めるという方針をとる
という案を、今回早速取り入れてみました。
一目見てスタッフと分かるようにスタッフ全員の背中に安全ピンを使用してタグを取り付けたところ、スタッフが参加者に話しかけられる頻度が上がり、前回と比べてたくさんの人とお話をすることが出来ました。
調査だけでなく参加者同士の交流も八間川調査隊の楽しみの一つであり、交流を通してたくさんのことを学ぶことにもつながるので、今後もこの案をしっかりと活用していきたいと思いました。
なるべく多くの種類を集めるという声掛けを事前にしたことで、前回は観測できなかった種類を見つけることもできました。
別の効果的な採取方法を検討し、もっと多くの種類が観察できるようにしていきたいと思っております。
6月の調査に引き続き今回も捕獲出来た種類についても、前回はまだまだ小さい個体ばかりだったドンコが親指ほどの大きさまで育っていたり、カダヤシが大きくなり繁殖期を迎えていたことなどが印象に残っており、八間川で生きる生き物たちの生命の営みを改めて感じることが出来ました。
流速調査も実施しました。
調査の結果、当日の流量は21.8L/sだと分かりました。
今回も川底に多くのゴミが見つかり、前回参加した6月から2か月しか経たないうちにこれだけのゴミが溜まるという事実に複雑な思いを抱きました。
見つかった生物について現地で種類同定や解説を行った後、公民館に戻りました。
そして、川の生き物とそれに密着した人々の暮らしについて高梁川流域インタープリターの田賀先生に講演を行っていただいたり、
倉敷市環境学習センターの方からは倉敷の水辺環境についての講演をしていただきました。
参加者の皆さんも、生き物や水辺の環境についてとても熱心に聞いて学んでいました。
今回の八間川調査隊では前回よりも多くの学生が調査隊にスタッフとして参加し、異なる世代間の活発な交流が行われて活気のあふれる八間川調査隊となりました。
8月の暑さの中でも、無事八間川調査を終えることができて良かったです!
みずしま財団 学生ボランティアスタッフ 岡山大学経済学部 2回生 赤木陽一