浅口市寄島の三郎島漁港から、ここで漁業を営んでいる大室さんの船に乗せて頂いて底曳き網漁業体験と海底ごみ回収体験を行いました。

底曳き網漁とは、岡山県を含む瀬戸内海で広く行われている漁法の一つであり、袋状の網を海底まで沈めて船で引っ張り、魚を捕る漁業のことです。

当日参加するスタッフについて自己紹介し、参加者全員が集まったら乗船にあたっての一通りの説明を行って、ライフジャケットを着てもらって出発です!

底曳き網漁を行う沖合に着くと、網を下ろして海底を曳き始めます。
しばらく曳き続けると、巻き上げ機を使って網を回収します。たくさんのクラゲが入った網の中にヒラメやチヌ、ニベ、ガザミ、ガラエビ、ヨシエビ、ウシノシタなどなど多種多様な生き物が入っていました。中でもヒラメや大きく卵を抱えたガザミは迫力満点で、子どもたちも大興奮でした。

網に入ったものの中にはごみも混じっていて、対岸の県から来た袋なども入っていました。海は繋がっていて、遠くの陸地からもごみは漂ってくるものであり、海ごみ問題は誰にでも関係しているということを改めて実感し、より一層海ごみを増やさないように生活していかなければいけないと感じました。

今回体験させてくださった大室さんから、この時期はたくさんのクラゲが網にかかることも手伝って、底曳き網漁業のしづらい時期であること、秋ごろが底曳き網漁の最盛期であることなど、たくさんのことを学ぶことが出来ました。

海底ごみステーションについての説明でも、かつては海底ごみが底曳き網で取れても回収してもらえず処理をするのに漁業者が費用を負担することになっていたが、現在では、ステーションに持ち込めば、行政が処分してくれるといった話も聞けて、僕自身とても勉強になりました。

漁業体験終了後、獲れた魚をお土産として頂きました。大室さんは事前にタイやスズキも用意してくださっており、鮮度抜群で立派な魚が参加者の皆さんにいきわたっていました。

今回の漁業体験に参加した皆さんに、もっと海やそこに住む魚、そして海を取り巻く海ごみ問題に関心を持っていただけると嬉しいです。


みずしま財団 学生ボランティアスタッフ 岡山大学 経済学部2回生 赤木 陽一