いつもお世話になっています。
事務局藤原から、開催の報告をします。
本フォーラムは、子どもゆめ基金および、岡山県備中県民局の助成を受けて開催しました。
瀬戸内海国立公園指定80周年記念事業
フォーラム30年後の海を考えよう
~浅海域の再生と環境学習の取り組み~
平成27年1月10日(土)13:30~16:30
主催:みずしま財団
後援:岡山県、岡山県教育委員会
基調講演は工藤孝浩さん
(金沢八景-東京湾アマモ場再生会議 実験推進部会長)
「東京湾におけるアマモ場再生と環境教育」と題して、
東京湾の地域開発・水質の変遷、
かつてあったアマモと暮らしのつながり、そし再生のとりくみをお話しいただきました。
食べられるワカメの再生には関心が高いこと、
小学校と関わりを深めながらアマモ再生にとりくんだこと、
立場によって、意見や利害がことなり、合意が難しかったこと、
神社が入って、歴史ある神事を復活させたことで合意がぐんと進んだなど、
TV鉄腕ダッシュ海岸の話など、東京湾のアマモ再生の状況を具体的にお話しいただきました。
千葉県銚子で20年に一回鳥居にアマモがまかれ、海上渡御が行われていたのだが
アマモそのものがなくなって、2010年にはこの文化そのものがなくなってしまったお話を聞き、
環境と人々の暮らしのつながりそのものの断絶になったことがよくわかりました。
つながりをもういちど、紡ぎだしたい。環境教育に希望をみいだし、次世代につなぐお話でした。
工藤さんから、「行動する市民を育てる、それが環境教育」というメッセージをいただきました。
余談ですとお話しされた、高校生時代のさかなクンとの出会い、
見守り支えてきた20年はステキなお話でした。
後半はパネルディスカッション「豊かな瀬戸内海を未来につなげるために」
コーディネーター:磯部作さん(日本福祉大学こども発達学部教授/みずしま財団理事)
事例紹介は、お二人。
お一人目は
田中丈裕さんNPO法人里海づくり研究会議事務局長・元岡山県水産課長)
から、「アマモとカキの里海」として、岡山県東部の日生(ひなせ)町の再生の取り組みをお話しいただきました。
日生中学校の総合学習で取り組まれている事例「流れ藻回収大作戦」には、中学生自身が地元の課題に取り組む、そして地域の大人の声を聴き・まとめる聞き取り甲子園を組み合わせた学習で、「スバラシイ」との共感の声が多数ありました。
事例のお二人目
坂本明弘さん(井原市立高等学校教諭)からは、干潟について丁寧なお話がありました。
干潟は、海と陸をつなぐだけでなく、空もつなぐ(鳥が干潟の生き物を食べにくる)
非常に重要な場所であることがわかりました。
フロアーからもたくさんの質問や発言があり、熱気あふれる3時間のフォーラムとなりました。
参加いただいたみなさま、講師のみなさま
ありがとうございました。