秋分の日の9月22日(土・祝)、「海のゆりかご」アマモ場の生きものに会いに行こう!~海岸ごみと海辺の生きものを考える観察会~を笠岡市神島見崎海岸で開催しました。
当日は、お天気にも恵まれ、絶好の生きもの観察日よりの中、18名(子ども6名 講師・スタッフ含む)の参加でした。
また、当日は、「日本カブトガニを守る会笠岡支部・神島見崎里浜づくり」の4名の方にスタッフとしてご協力いただきました。
9:00
まず、開会のあいさつの後、「高梁川流域のエコ指標」を使って、全員で海岸のスケッチを行いました。
一見するとコンクリートの護岸と砂浜が目立つ海岸ですが、干潟などもあり、多様性に富んだ海岸でした。
坂本明弘先生による海辺観察の注意事項等の説明を聞いた後、全員で海岸の生き物観察を開始しました。
海岸の石の下や、ひざ下までの海の中にある海藻に隠れているカニやハゼなどを皆さん熱心に探していました。
10:10頃
あっという間に観察の時間は過ぎ、たくさんの生きものを持って、坂本先生に種類の同定と解説をしていただきました。
見崎の海岸は、生きものの種類が多く、珍しいものもいくつか見つかっていました。
その一つが、アナジャコのお腹にくっついているマゴコロガイという貝で、これはアナジャコと寄生関係にあるそうです。
坂本先生も、生きているものは初めてとのことでした。
もう一つ珍しい生きものが、ナミマガシワという貝で、サクラガイなどとも言われ、殻になったものは時々別の海岸でも見つかるそうですが、生きた状態のものが、かなりたくさん見つかる海岸は、これまた珍しいとのことでした。
その他にも、ワタリガニや、オサガニなどのカニ、トビハゼなどの魚、貝類などが確認されました(種類数については、後日ご報告します)。
また、アマモは、少し沖合いのため、事前に生きものを採取して、水槽で展示をしていたのですが、アミメハギやサンショウウニ、モガニなどが見つかりました。
アマモ場は、水中で立体構造になっているので、たくさんの生きものが住み着きやすい大事な場所であることを坂本先生から説明していただきました。
11:00~
その後、場所を少し西の海岸に移して、海岸の清掃活動を行いました。
全員で、ものの10分ほど清掃活動を行っただけで、燃えるごみが約10kg、燃えないごみが約1kg回収されました。
回収されたごみの中には、空き缶やお菓子の袋など、身近な生活から出ているものが多く、それらは川などを伝って海に流れ出ていると考えられていることなどを塩飽がお話しました。
11:30~
最後に、見崎公民館に移動して、日本カブトガニを守る会笠岡支部・神島見崎里浜づくりの森中憲治氏に、カブトガニの海を取り戻すためのアマモ場再生の活動についてお話をしていただきました。
参加者からは、珍しい生きものが多く見つかったことに対する驚きの声と、守る会や当財団の活動に関心を持ち、これからも参加したいという感想をいただきました。
今回もイベントを通じて、身近な海の大切さを知り、自分に何ができるか考えるきっかけになったのではないかと思います。
【参加者の声】
・興味深いところばかりでおもしろかったです。(大人)
・マゴコロガイが見られてよかった。(大人)
・細かい説明があり、分かりやすかった。(大人)
・楽しかったです。また行きたいです。(子ども)
・さいしょはこわかったけど、さいごはとびはぜとかにをさわれるようになった。(こども)
・今学校で水産業の勉強をしています。問題(生きものが減っている)ということも勉強しました。水産業ではないけれど、笠岡の海のアマモや生きものを見ることができてうれしかったです。(子ども)