6月23日(土)に、ソワニエ看護専門学校の生徒の視察研修の受け入れを行いました。

これは、ソワニエの看護学生が、この8月に開催される中四国の看護学生の交流会で水島の公害の歴史について発表を考えているということで、その学びのお手伝いをすることになったものです。
同時に、これから医療現場で働くことになる看護学生に、患者の生活背景を想定しながら応対をしていけるような姿勢を身につけてもらうことも目指しました。

まず最初に、元岡山県議の岡田信之さんから水島の歴史と公害。そして患者会の運動とそれを支えた医療生協の取組についてのレクチャーがあった後、学生さんたちはバスで鴨ヶ辻山の展望台や呼松・松江などの地域とコンビナートを視察しました。

岡田さんによるレクチャーの様子

その後、倉敷環境学習センターで所長さんに施設についての解説をしていただいた後、私がセンターに展示してあるパネルに基づいて、水島の公害の歴史と企業や行政の取り組み、現在の課題と地域環境再生の取り組みなどについて説明を行いました。

環境学習センターの所長さんによる施設の解説の様子

そして、3名の公害患者さんのお話を聞いて意見交換をしてもらいましたが、途中で咳き込みながら公害の被害の苦しみを訴える患者さんのお話に、学生さんもみんな真剣に聞き入っていました。

患者さんとの懇談の様子

  最後に、今後の取り組みにむけて、分からなかったこと、何を伝えたいかということを、学生さんが話し合いましたが、その中では、今後調べたいこととして、指定地域はどうやって決められたのか、工場で働いていた人はどうだったのかといった意見が出ていました。そして、伝えたいこととしては、やはり患者さんの苦しみや辛さを伝えていきたいという意見が多かったです。

今後は、学生さんたちが発表に向けて、さらに学びを深めていくということですが、若い学生さんたちが身近なところで起こった公害問題に目を向けるいい機会になったのではないかと思います。

 

しわく