皆さんこんにちは。研究員の塩飽です。

7月9日(木)、医療従事者向けCOPD連続講座の第1回、
「心が動く禁煙指導とは」を開催しました。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)は、近年患者が増えており、
日本でも約530万人の患者さんがいると言われていますが、
あまり知られていないために、COPDとして治療を受けている人は
約1割にも満たないそうです。

このCOPDに関する情報を地域で医療や健康づくりに
携わる人に伝えていきたいということで連続講座を開催しています。

第1回目は、COPDの主な原因と言われるタバコについて、
その禁煙指導をテーマにした講演会でした。

当日は、医師や看護師の方など106名の参加がありました。

まず、佐藤功氏(香川県立保健医療大学学長)は、
「肺気腫をご存じですか? 知って得するタバコの話」と題して
お話をいただきました。

タバコの害の代表的な肺気腫についてお話しいただくとともに、
PM2.5は、6畳の部屋でタバコを1本吸うと400μg/m3で、大気汚染の
ひどい時の北京と同じというお話しは、とても驚きでした。
また、禁煙指導についても、喫煙によるデメリットを強調するのではなく
吸わないことによるメリットを理解してもらうお話しは、
とても分かりやすかったです。

続いて、絹見佳子氏(岡山大学安全衛生部保健衛生管理課)は、
「スモークフリーの社会をめざして」と題して、岡山大学での
事例を基にお話しいただきました。

岡山大学の学生や職員の喫煙状況から、大学敷地内全面禁煙の取り組み、
そして禁煙を進めるためには、正しい知識を持つということと
関係機関、地域ぐるみの連携が重要といったお話しでした。

いずれにしても、まずは喫煙をはじめないことが大事ということですが、
そのための様々なアプローチのお話しはとても勉強になりました。